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音のチカラ

数え切れないほどの大切なもの達が一瞬にして失われ、未だ被害の全容さえ掴みきれない状態の東北地方。
寒さやライフラインの途絶だけでも 生命を左右する危険があるというのに・・・終わらない余震の恐怖に加え、原発事故処理の不透明な推移や それに伴う被曝の不安と風評被害などが、更なる混乱を招いています。
そんな究極状態が続いている福島県のファンの方から、僕の所属する「和太鼓松村組」に こんなメッセージが届きました。

『松村組の皆さんのステージが大好きで・・・今年飯坂太鼓まつりに遂に出演していただける事を知り、すごくすごく楽しみにしていました。 なのに・・・目前になり突然の大地震! 大変なことになってしまいとても悲しいです。
皆さんが福島に来られる前だったという事だけが不幸中の幸い、安心しました。
私の住んでいる福島はまだ余震があり、車の燃料もなく、原発の放射能漏れの心配もあり、窓も開けず家に閉じこもりの生活です。
こんな状況だからこそなのか、特に今!松村組の【神戸発】が ものすごく聞きたくて仕方がありません。
と同時に、同じく被災に遭われてしまった方々の一人でも多くの方に、私は【神戸発】を聞いてもらいたいのです。きっと元気がでます!きっと希望が持てます!きっと、近い将来の復興を信じる事ができる!
やさしくもありながら人間の力強さを感じる曲“松村組の【神戸発】”テレビ・ラジオでいいのでいっぱい流してもらえないでしょうか?
皆さんお忙しいとは思いますが、一度検討してみて下さい。 どうかお願いします。
今は一日でも早くいい方向に向かってくれればいいなぁ~と願うばかりです。
いつか必ず! 生で松村組の演奏をまた観たいです。  和太鼓大好きな息子に見せてあげたいです。
いつか必ず!!是非福島で演奏して下さい。
その日が来ることを楽しみに、負けません。まだまだ頑張りますから。  どうぞよろしくお願いします。』

「松村組」は、阪神淡路大震災の折に 避難所を回る激励演奏から立ち上げられ、マリンバや僕が専門とするフォルクローレのメロディックな要素が加わって完成した ハイブリッド和太鼓集団。
少しずつ復興してゆく神戸の街と共に成長し 支援を頂いた全国各地、そして海外でも 感謝と復興のシンボルテーマとして「神戸発」という曲を演奏し続けてきました。
それは松村組の一番大切なアイデンティティーであり もちろん誇りにも思ってきたわけですが・・・

今、沢山の子供が 住む家や親までをも無くし、おなかを空かせている。
沢山のお年寄りが、暖房も薬も無い避難所で 肩を寄せ合っている。
そんな時に、音楽なんてものが一体何の役に立てるんだろう・・・自粛ムードが蔓延し 生活の糧であるイベント仕事がバタバタと消えてゆく中、正直そんな思いも 何度か頭をよぎりました。
でも、こんな涙が出るほど有難いメッセージを頂けるような 素晴らしい仕事を自分はしてきたんだ、と 改めて感じることが出来ました。
こんな時に、一番辛い立場である筈の方から こちらが逆に勇気づけられてしまうなんて☆
これから先、まだまだ我々にも出来ることは 沢山ありそうです。
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仕事・舞台