国歌を考える
- 2011⁄05⁄31(火)
- 04:43
『武器を取れ、市民よ!
敵の不浄なる血で 耕地を染め上げよ!
恐怖に打ち震えるがよい、反逆者ども!
恥ずべき者どもよ、恩知らずの企みは必ず報いを受け
悲惨な最期を遂げるだろう
国民全てが 貴様らを迎え撃つ兵士となる
たとえ我が若き同胞が倒れようとも
大地は再び戦士を生み出すだろう
戦いの準備は整った!』
・・・なんともはや、物騒な歌詞ですね~ (^^;) いったい何の歌なんでしょうか?
別にこれは 国際社会で色々と問題になっているテロ国家や、何処かの軍事組織の歌・・・ってわけじゃありません。
正解は、かの有名な 「ラ・マルセイエーズ」 ―――つまりフランス国歌の歌詞、でした。
ちょっと意外にも思えますが・・・世界の国歌を見ていくと 結構この手の歌詞も少なくはないんですね。
長い歴史の中には 数え切れない程の戦争がありましたし、その中で国民の多くが虐殺されたり 長年に亘って他民族に占領支配されていた国も多く存在します。
我が日本国も 残念ながらそういう歴史と無関係だったとは言えないのですが・・・。
莫大な犠牲の元にようやく独立を果たし、再び同じ憂き目に遭わぬよう 民族の団結を促す歌を作ると、どうしても骨太の歌詞にならざるを得ない、というのは解る気がします。
しかし国家の式典や国際会合、オリンピックでも 今だにコレ唄うんですか?―――って感じは ちょっと否めませんね
メロディの素晴らしさは 世界中の人が認める処なのに★
こういう団結の士気を鼓舞する軍歌っぽい物の他にも、宗教的な指導者の名前や建国伝説の英雄・有名な山や川の名前が 誇らしげに織り込まれているものもあったりして、なかなか楽しめます。
でも各国の国歌を聴いていると、途中で何となく 不思議な違和感を感じてくるんです。
歌詞ではそれぞれの国が バラエティ豊かな個性を主張しているのに、何故か肝心のメロディの方には 個々の民族性が全くと言っていいほど感じ取れないんですね。
変にヨーロッパナイズされているというか・・・知らずに聴いていると 何処の国歌なのかも全然判りませんし、ハッキリ言って面白くも何ともない
演奏されるのが殆どの場合 軍楽隊によるもので、国際会合の場では 他国が迎賓の為に演奏する場面が多いというのも、もしかすると考慮されていたりするのかもしれません。
それにしても、余りにも 「その国らしくない」 現代風の曲が多いんですよね~
例えばインド風の旋律とか アラビア風・中国風など、音階だけでも表現できるほど世界的に知られているその国の音楽は 幾らでもある筈です。
国としての権威を国歌にも求め、国際社会でも 他国にひけを取らないような重厚なものにしたい、という想いは解らないこともないのですが・・・。
何処かに 民俗音楽を低俗で未完成なものとする、ヨーロッパ・クラシック音楽至上主義が 見え隠れしているような気がしないでもありません。
これは国際会合などでの演奏を意識した 「建て前音楽」 ではないのか?? という疑念は、その国で愛されている 『第二の国歌』 と呼ばれるものを聴いてみると 更に増してきます。
例えばトルコの “ジェッディン・デデン”―――これなどは誰が聴いてもオスマン帝国の勇壮なマーチで、一発でトルコだと判る名曲ですね。
イギリスの “威風堂々”、オーストリアの “美しく青きドナウ”、アルカディアのナンバーにもあるベネズエラの “平原の魂” なんかも同様です。
こういう、世界中の誰もが 「あの国だ
」 とすぐに解ってくれるような音楽こそ、正式な国歌にすべきじゃないかという気がするんですけどね。
だから、ペルーなんかは いっそのこと “コンドルは飛んでゆく” を国歌にしちゃえばいいと思うんです

そう考えると 我が日本国の 「君が代」 は、世界に類を見ないほど 音楽的にもちゃんと民族性を主張した、稀有な存在であると言えるのかも知れません。
天皇崇拝や軍国主義を喚起するといって 何かと問題視されたり、排斥傾向にもある ちょっと可哀想な国歌ですが・・・
独自の世界観や 歴史に裏打ちされた粛々とした荘厳さも感じられ、曲としては なかなか素晴らしいものがあると思います。
もうちょっと誇りを持ってもいいんじゃないか、と音楽家的には言いたくなったりもするんです。
まぁ、ここで政治的理念を討論するつもりはありませんので・・・どうしても気に入らない向きには、世界的にも有名な 「上を向いて歩こう」 なんてどーでしょ?
やはり歌詞は少し変えないと、国際社会から孤立して ひとりぼっちで泣きながら歩いてる日本―――みたいなコトになっちゃいますけど★
或は、宮城道雄の 『春の海』 とか・・・何やら穏やかで お目出たくて、良さそうな気もします。 (でも、歌詞を付けて唄うのは ちょっと無理かも知れませんね
)
この提言を採用すれば アメリカの国歌はデキシーランドジャズ、フランスはシャンソン、アルゼンチンはタンゴ、ブラジルはボサノヴァ、イタリアはカンツォーネ・・・。
殺伐としたG20の会議も、実に和やかで 楽しいものになると思うんですけどね
敵の不浄なる血で 耕地を染め上げよ!
恐怖に打ち震えるがよい、反逆者ども!
恥ずべき者どもよ、恩知らずの企みは必ず報いを受け
悲惨な最期を遂げるだろう
国民全てが 貴様らを迎え撃つ兵士となる
たとえ我が若き同胞が倒れようとも
大地は再び戦士を生み出すだろう
戦いの準備は整った!』
・・・なんともはや、物騒な歌詞ですね~ (^^;) いったい何の歌なんでしょうか?
別にこれは 国際社会で色々と問題になっているテロ国家や、何処かの軍事組織の歌・・・ってわけじゃありません。
正解は、かの有名な 「ラ・マルセイエーズ」 ―――つまりフランス国歌の歌詞、でした。
ちょっと意外にも思えますが・・・世界の国歌を見ていくと 結構この手の歌詞も少なくはないんですね。
長い歴史の中には 数え切れない程の戦争がありましたし、その中で国民の多くが虐殺されたり 長年に亘って他民族に占領支配されていた国も多く存在します。
我が日本国も 残念ながらそういう歴史と無関係だったとは言えないのですが・・・。
莫大な犠牲の元にようやく独立を果たし、再び同じ憂き目に遭わぬよう 民族の団結を促す歌を作ると、どうしても骨太の歌詞にならざるを得ない、というのは解る気がします。
しかし国家の式典や国際会合、オリンピックでも 今だにコレ唄うんですか?―――って感じは ちょっと否めませんね

メロディの素晴らしさは 世界中の人が認める処なのに★
こういう団結の士気を鼓舞する軍歌っぽい物の他にも、宗教的な指導者の名前や建国伝説の英雄・有名な山や川の名前が 誇らしげに織り込まれているものもあったりして、なかなか楽しめます。
でも各国の国歌を聴いていると、途中で何となく 不思議な違和感を感じてくるんです。
歌詞ではそれぞれの国が バラエティ豊かな個性を主張しているのに、何故か肝心のメロディの方には 個々の民族性が全くと言っていいほど感じ取れないんですね。
変にヨーロッパナイズされているというか・・・知らずに聴いていると 何処の国歌なのかも全然判りませんし、ハッキリ言って面白くも何ともない

演奏されるのが殆どの場合 軍楽隊によるもので、国際会合の場では 他国が迎賓の為に演奏する場面が多いというのも、もしかすると考慮されていたりするのかもしれません。
それにしても、余りにも 「その国らしくない」 現代風の曲が多いんですよね~

例えばインド風の旋律とか アラビア風・中国風など、音階だけでも表現できるほど世界的に知られているその国の音楽は 幾らでもある筈です。
国としての権威を国歌にも求め、国際社会でも 他国にひけを取らないような重厚なものにしたい、という想いは解らないこともないのですが・・・。
何処かに 民俗音楽を低俗で未完成なものとする、ヨーロッパ・クラシック音楽至上主義が 見え隠れしているような気がしないでもありません。
これは国際会合などでの演奏を意識した 「建て前音楽」 ではないのか?? という疑念は、その国で愛されている 『第二の国歌』 と呼ばれるものを聴いてみると 更に増してきます。
例えばトルコの “ジェッディン・デデン”―――これなどは誰が聴いてもオスマン帝国の勇壮なマーチで、一発でトルコだと判る名曲ですね。
イギリスの “威風堂々”、オーストリアの “美しく青きドナウ”、アルカディアのナンバーにもあるベネズエラの “平原の魂” なんかも同様です。
こういう、世界中の誰もが 「あの国だ

だから、ペルーなんかは いっそのこと “コンドルは飛んでゆく” を国歌にしちゃえばいいと思うんです


そう考えると 我が日本国の 「君が代」 は、世界に類を見ないほど 音楽的にもちゃんと民族性を主張した、稀有な存在であると言えるのかも知れません。
天皇崇拝や軍国主義を喚起するといって 何かと問題視されたり、排斥傾向にもある ちょっと可哀想な国歌ですが・・・
独自の世界観や 歴史に裏打ちされた粛々とした荘厳さも感じられ、曲としては なかなか素晴らしいものがあると思います。
もうちょっと誇りを持ってもいいんじゃないか、と音楽家的には言いたくなったりもするんです。
まぁ、ここで政治的理念を討論するつもりはありませんので・・・どうしても気に入らない向きには、世界的にも有名な 「上を向いて歩こう」 なんてどーでしょ?
やはり歌詞は少し変えないと、国際社会から孤立して ひとりぼっちで泣きながら歩いてる日本―――みたいなコトになっちゃいますけど★
或は、宮城道雄の 『春の海』 とか・・・何やら穏やかで お目出たくて、良さそうな気もします。 (でも、歌詞を付けて唄うのは ちょっと無理かも知れませんね

この提言を採用すれば アメリカの国歌はデキシーランドジャズ、フランスはシャンソン、アルゼンチンはタンゴ、ブラジルはボサノヴァ、イタリアはカンツォーネ・・・。
殺伐としたG20の会議も、実に和やかで 楽しいものになると思うんですけどね

スポンサーサイト
- category
- 文化・歴史