ちょっと民俗学♪



これは飛騨高山に伝わる民芸品、「猿ぼぼ」 と言われるものです。
数年前 仕事の途中に飛騨路を通った時、世界遺産にもなった合掌造り集落 「白川郷」 で買ってきたオミヤゲのひとつ
(まるで「東北地方の民間伝承」とかいう本にでも載っているような写真ですが、音楽の女神・弁天様を祀っているウチの神棚です

顔も無いし真っ赤だし、何かキモチ悪いって言う人も居るんですが・・・。
飛騨の山里に古くから伝わる、魔除けの人形ですね。

あちらでは昔、赤ちゃんのことを 「ぼぼさ」 と呼んでいました。
貧しい山村では 幼くして亡くなる子供も多かったのですが、それは 『子供は魂がまだ安定しておらず、“あちら側” へ帰ってしまう可能性が高いから』 とも考えられていたんです。
つまり赤ちゃんは一番弱い存在であると同時に、異界との繋がりがまだ濃く 霊力の強い存在ともされていた訳ですね。

そして猿は 「災いが去る」、エンと読んで 「円満・良縁」 に結び付くとされた 縁起の良い動物
赤(朱)は縄文の昔から 躍動する生命エネルギーを表し、魔や病気を遠ざける色とされてきました。
言われてみれば神社の柱、巫女さんの袴に鳥居や古墳の石室なども 全て朱で彩られてますよね。

赤い色と幼な児の霊力、それに「猿」という言霊のパワーを加えて出来上がった 古のスーパー☆ラッキーアイテムなんです
更に、下に束ねて付けられているものは唐辛子・・・これも柊の葉などと一緒で、鬼や邪気を寄せ付けない為のまじないですね。
どんだけパワーアップすりゃ気が済むんでしょ


実はこの猿ぼぼ、お雛様とも遠からぬ関わりがあるんです
平安時代、雛祭りは 「上巳の節句」 と呼ばれ、一年の災厄を形代 (かたしろ) に移して川や海に流し遣る 宮中での穢れ祓いの儀式でした。
今でも多くの地方で 「流し雛」 として残されている風習ですね
その時に使われる形代は――映画やアニメでも、阿倍清明なんかが良く使っていますが――古くは紙や木で出来た人形 (ひとがた) でした。

時代が下るにつれ、木枠に布の着物を着せた 「天児(あまがつ)」 や ぬいぐるみのような 「這子(はうこ)」 が 同じような形代として民間でも使われるようになりましたが、その這子 (やはり赤ちゃんですね) が “猿ぼぼ” の原型とされているんです。
元は川や海に流されていたものも、徐々に化粧を施されたり 美しい着物を与えられ、大切に飾られるようになってゆきます。
それが後世になって 宮中で姫や女官がしていたママゴト 「ひゐな遊び」 の豪華な人形と結び付き、しだいに現在の雛祭りの形になっていったと言われています。

今日は楽しい雛祭り・・・ちょっとおどろな歴史の一面もありますが、女の子に限らず 子供の健康と無事な成長を祈る気持ちは、何千年も変わっていないんですね


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文化・歴史

Comment

さるぼぼ好きー

…でっかいのは、チョトコワイけど

お雛様を早くしまわないと云々…てのは、後付け?
まぁ ウチの蛤雛は1分でしまえるからイイんだけどな(違)
  • 2011⁄03⁄03(木)
  • 13:11

写真のは…

2センチぐらい
なんぼスーパーでも、デカいのはいいや

早くしまわないと…ってのは、昭和になってからみたいだよ。
単に片付けの躾を教える為と、古い人形の傷みを防ぐ目的だけらしいっす
  • 2011⁄03⁄03(木)
  • 13:54

一日でも

長く出して置いた方が、幸せが増えるというか、厄難をひとつでも多く排除してくれるらしいですー。
結局、まだカモノハシん家のお雛様出してないです
愛媛の方では、旧暦の4月3日が節句で、大型スーパーなど以外はお休みしておウチでお祝いするんだそうです。今日、愛媛出身の方からうかがいましたー。
  • 2011⁄03⁄03(木)
  • 18:09

けっきょく…

出してあげなかったですか (^^;)
かわいそ~に、また一年そのまんま?

四国は独特の古い風習がまだまだ残ってて、良いとこですね~
やっぱしお節句ぐらい、親戚みんなで集まらないと
  • 2011⁄03⁄03(木)
  • 18:56

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