スカブラ

東日本大震災を受けて自粛ムードが広がる中、被災地の被害が拡大、長期化するにつれ、西日本の首長や識者、阪神大震災の被害者らからは「むしろ今こそ、西日本がこれまで以上に元気を出していくべきだ」という声が出始めた。過度の萎縮を排除し、西から東を、そして日本全体を元気づけることはできないか。そんな模索が始まった。

■経済停滞に危機感

 京都市は25日から二条城で予定していたライトアップを規模は縮小するが実施する。門川大作市長は「過度な節電は、経済を停滞させる」と強調。「多くの人を引きつける行事はしっかりと行い、人々の心を癒すとともに、収益をあげて寄付につなげたい」と語る。
 福島第1原子力発電所が完全にダウンしたことで、東日本では十分電気を使えない状態が長引くことが懸念される。地震発生直後には、東日本へ送電するため節電を求めるチェーンメールが関西でも出回った。 だが実際は西日本と東日本では周波数が異なり、送電容量は100万キロワットに限られる。関西電力は「送電は(管内の)安定供給に支障がない」とする。
 和歌山県の仁坂吉伸知事は「変電の問題がなければ節電に意味はあるが、意味のないことをしても仕方がない。やるべきイベントはやり、どんどん生産、経済活動をすることが西日本には大切だ」と言い切る。
 大阪府の橋下徹知事も「大阪、関西は通常以上にしっかりやる。付加価値を大阪、関西で生み、それで被災地をサポートしていく」と話している。
(産経新聞記事より)

そんな中、九州の大手イベント会社であったビーアイシーが 相次ぐコンサートの中止によって1億を超える負債を抱え、震災から僅か2週間足らずで倒産する事態になりました。
正直なところ、いよいよ始まったな・・・という感があります。
比較は出来ないという意見も勿論ありますが、こういう時にこそ 大震災から見事に復興した兵庫県、或は神戸市からの前向きなメッセージが 真っ先に欲しい、と思っていたんですが・・・。
その実、神戸でも「祭り」と題名のついたイベントは全て中止すべし、という暗黙の圧力がかかって かなりの予定が自粛(?)されてしまったようで、これは本当に残念でなりません。
被災地ではそれこそ神戸の何倍もの方々が亡くなり、からくも難を逃れた人々も悲惨な生活を強いられている。
そんな時に、自分だけが美味しいものを食べたり 何かを楽しんだりして良いものだろうか・・・と考えてしまうのは人間として当然でもあり、痛みを分かち合う心を持った「人」の美しい特徴でもあると言えるでしょう。
しかしそれは過度の贅沢や 自分の為だけの買占め行動などに当てはまることで、通常の経済活動や生活に支障をきたす自粛ムードは 実質的に何も生み出さず、ましてや何らかの形で被災者の為になれる訳でも何でもありはしません。
更にそれを世界常識のように振りかざし、他人の活動やちょっとした言葉尻を捉えて 「不謹慎だ」 と攻撃する行為などは、負のスパイラルを加速し お互いの首を絞めあう愚行以外の何物でもないと思います。


『スカブラ』 という、ちょっと変わった言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは昔 九州でまだ炭鉱産業が盛んだった頃に実在した、ある職業の名前なんです。
炭鉱夫の一員でありながら、彼は一切ツルハシもシャベルも手にしない・・・では一体炭鉱の中で何をしているのかというと、時々みんなに時間を告げたり お茶汲みをしたり、卑猥な冗談を言って仲間を笑わせたりするだけ。
常に落盤の危険や坑道の中での閉塞感・恐怖などと闘いながら仕事をしている炭鉱夫の、精神的疲労を和らげるのが目的の大切な仕事だったんです。
その巧みな話術で現場監督を引きつけ、仲間の鉱夫が その監視を逃れて一服するのを助けていた、という話も伝わっています。
比べてしまって良いのか微妙な処ではありますが、中世ヨーロッパで言うと 支配階級の生活に不可欠だったクラウン(道化師)の職業と似たような役割ですね。
このスカブラも、石炭産業が翳りを見せ始めた時代 「あいつらなんて石炭増産に何の役にも立たないじゃないか」 と真っ先にリストラされる運命となりましたが・・・その後の生産性は極端に落ち込み、炭鉱夫達の精神状態や健康にも多大な悪影響を及ぼしたそうです。

ろくに役立たない職業として軽んじられてもいい。 こんな大変な時に不謹慎な、と誹りを受けても構わない。
僕は 心底スカブラになってみたい。 もしそれが可能なものであるのなら。
チャンスがある限り 率先して舞台に立つ事を選び、それこそ何も生み出すことのない自粛運動の 不活性な暴力と戦いたいと思っています。


 




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雑記・日常

Comment

スカブラなんて

知りませんでした。会社に一人居て欲しいですよね、そんな優れたスカブラさん。ひと昔前の漫才師さんなんかは、一般庶民の言いたいことをズバズバと面白おかしく代弁してくれたんだと思います。しかし社会の構成自体が複雑になり、常識や価値観に同じベクトルを見出だせない今、一般庶民自身こそが何を言いたいのかを自覚出来ないんじゃないだろうかと、思ったりしています。思想も言論も自由、責任のアルナシまで自由なんて。ところで和歌山のメル友さんから、孫一のお祭りのご報告メールが届きました。3月27日だったんですね。やはり自粛ムードに中止やむなしか、という動きもあったそうですが、大勢人が集まるし義援金を募る、という事で解決とし、開催する事が出来たそうです。ついでに、震災について考える会とかも併設したりして、有意義な催しを作り上げる、それこそ自由な発想があれば…とおもうものです、はい。
  • 2011⁄03⁄28(月)
  • 01:29

皆がしんどい時に

一緒になって暗く沈むのは、ある意味 当たり前だし簡単だもんね。
スカブラの語源は ハズレを意味する「スカ」、もしくは勉強や仕事が「好かん」でブラブラしてる奴という処から来てるらしいけど・・・。
状況把握能力で イザという時には一番頼りにされてただろうし、並外れた精神力も必要だと思うなぁ。
孫一イベントも 中止なんて無意味な事にならなくて何よりでしたe-454
  • 2011⁄03⁄28(月)
  • 04:16

ムズカシイ事はワカラヘン

でも
子供の無邪気は
確実に自分の原動力になってる。

これを守る為に頑張るぞ!
って。
その為には
自分自身、色々笑い飛ばしていかなきゃな
って思う。

笑うって 大事だ
  • 2011⁄03⁄29(火)
  • 12:26

笑うのも

笑わせるのも、こういう時には一番エネルギー要るもんなe-454e-330
そんなパワーのある人が傍に居てくれれば、何があっても悪い方向には向かわないのかもe-278
避難所でも、子供の笑い声が一番の救いになるって言ってました。
演奏しに行ってあげられればなぁ・・・。
  • 2011⁄03⁄30(水)
  • 00:57

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